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【残業規制】給料減るし仕事は終わらない? けど残業に頼る社会は終わった

2019年4月1日より働き方改革の一環として、残業規制(正確には「時間外労働の上限規制」)が法制化されました。

違反した会社には罰則も設けられたことで、今後は”仕事量”という意味では少しは明るくなりますね。

というのも、身の丈以上に大きい仕事を取ってきても、残業や休日出勤だけでカバーするのが難しくなります。

一応、月45時間、年間360時間は残業できるので、1ヶ月平均にすると30時間は使えます。特別措置もあるので抜け道はありますが、それは取り敢えず除外。要するにリソースに見合った仕事量にしておかないと、完遂できずに破綻してしまうわけですよ。

労働時間に限っていえば、喜ばしいことばかりのこの法制化。

ただ、ちょっと視点を変えると労働者に厳しい世の中になることも予測できます。その側面も含めて、残業規制について考えたのが今回の記事となります。

僕の入社当時(2006年)は残業が当たり前

僕が新卒で入社したのは2006年で、とある大手企業の製品の開発現場に入ったのですが、当時のIT業界は残業が当たり前の時代でした。

僕も1年目からそこそこ残業をしていました。

最初の半年はテスター及びテストプログラム作成者として稼働していて、僕の技術力もあって無いようなもので当然進捗も悪い。ということで、残業と休日出勤でカバー。

今思えばお金がもらえるレベルではなかったけど、僕なりに一生懸命頑張って忙しい日々を過ごしていましたね。ちなみに、進捗が遅れたときの対策は「残業でカバーします。」以外に思いつかなかったw

 

で、こんな時代では、定時に帰ったらどうなると思います?

「◯◯は定時になったらすぐ帰る。」

「◯◯は全然仕事しない。」

「◯◯は仕事ができない奴。」

結局こうなっていたんですよ。働いていることを時間でしか見ていない人が多かった。一日二日でこういうことは言われませんよ。ただ、何日も続くことこうなっちゃう。

残業するのが当たり前、やらない奴が異端。評価も下げられる。僕も人のことは言えなくて、口には出していないけど同じように考えてしまっていました。

また、もらえる給料も少なくて生活残業をしていたのも理由の一つです。残業以外で稼ぐ術を知らなかったし、僕の周囲には副業をやっている人も本当にいなかった。

「ブログやアフィリエイトの存在を早く知っていれば・・・」なんて思うこともしばしばありますが、それを言っても仕方ないですね。

残業規制がなぜ始まったのか

働き方改革の機運が高まったのは、元電通社員の方が過労で死に追い込まれた件です。

過労死はたびたび問題視されていたにも関わらず、ここまで大事にならないと自分事に捉えない経営者には怒りしか湧きませんが、ようやく正常なスタートラインに立ったといえます。

ただ、上記の過労死が明るみになった頃、「残業時間が100時間を超えたくらいで、過労死するのは情けない」と投稿した教授もいました。

高度経済成長期やバブルの頃、日本人はとにかく働いてばっかりだったといいます。それは確かにすごいことです。

でも考えてほしいです。仮に月200時間働いてたとして、当時の200時間は今の200時間と同等の価値なのかということ。

ITが進歩して、単純で考えなくても良い作業は劇的に減少し、一人ひとりがやるべきことはどんどん高度化しています。とにかく頭を使わないとできない仕事が増えているのです。労働時間が少なくても現代人が疲れるのは、脳をフルで使用しているからです。

それにも関わらず、過去に自分たちが200時間働いているから、お前たちも200時間働くのが当たり前だなんて言うなよというのが僕の意見。

そして、長時間働いた結果の見返りを受けることができているのかということも考える必要があります。バブル期はお金がありすぎて、みんながバカみたいに金を使っていたみたいだけど、「今そんなことできる時代ですか?」って話です。

プロ意識とかやりがいなんて言葉を盾にして、安いお金で長く働せることはもうやめてください。

残業規制での問題点とは?

冒頭にもちょっと書きましたが、残業規制は労働時間に関しては良い面がありますが、それ以外の部分にも焦点を当てたいと考えています。以下で述べていきます。

実際は残業しているけど書類上は残業をしていない

実際は残業をしているにも関わらず、書類上は残業をしていない。つまりは「サービス残業」の状態です。

経営者や上司は「残業するな」と部下に伝えるものの、労働者は「仕事が多くて終わらない」状態にあり、仕事を終わらせるために残業をする。でも残業として付けられないから、その働いた分は勤務時間として計上しない。

本来、部下がさばける量の仕事を割り当てて、マネージメントをしていくのは上司の仕事です。にも関わらず、上司は残業をするなとお達しを出しただけで仕事をした気になっており、業務量の調整や日々の仕事の進捗管理は部下に任せっぱなし。

これでは残業規制がうまくいくはずもありません。ただ、これは部下の側も問題があって、自分だけが我慢すれば取り敢えず回るからという理由で、間違いを是正しないことは問題です。

会社の雰囲気を考えると、一々反論して物申すのが難しいのは分かりますよ。僕も正直できるかは分かりません。ただ、これから入ってくる後輩にもその環境を強いるのか?と考えたら、やはり改善していかないといけない事柄でしょう。

これを読んでいるあなた一人だけが犠牲になって欲しいとは思いません。ただ、間違っている事象に対して自分だけ我慢せず、外部の人に助けを求めるなり、戦えないなら逃げるなりの選択肢を用意してもらえたらと思います。

パフォーマンスの向上を求められる

上の事象に若干似ているところはありますが、8時間の仕事を8時間で終わらせる必要があります。当たり前のことを言っているように思うかもしれませんが、これまで残業に頼っていた人にとってはかなり痛い問題です。

例えば、これまで毎日2時間の残業をして、10時間で8時間分の仕事をしていた人たちは、残業代ももらえないばかりか、仕事の速度向上も求められます。常にフル回転で働く必要があるでしょう。

ITに限っていえば、すべての仕事を定量的に表すのは不可能で、個々の作業の基準時間も不明瞭なので、ある意味調整がききやすい分野かもしれませんが、明確な基準がある仕事は大変だろうなと感じています。

まあ焦って仕事をしないといけない状態が平常化しているのは、仕事を詰め込みすぎているという別の問題もあるでしょうけど。

残業規制反対の声もある

僕は残業規制に賛成です。ただ、こんな声もあります。

現在、長時間の残業でその手当をもらっているし、その手当前提で生活も設計しているので、残業できないのは厳しいという意見。

分かりますよ。僕も昔ならこう思っていました。でも、本質的な問題は、収支設計の甘さと給与水準の低さです。

ぶっちゃけ他人事なので、難しいのを承知で簡単に言いますが、業界的に給与水準が低いのを一人で変えるのは難しいので、他の業界に転職した方がいいでしょう。そして、残業をせずとも問題のないように、収支をコントロールすべきです。

最後に:残業をしないことが当たり前の時代へ

現代人が人間らしく生活をする以上、残業規制は避けられない問題です。

本当はこんなものがなくても、社員を大事にしていれば自主的に労働時間を抑制しているはずですが、規制がないことをいいことに、長時間労働を強制させる文化やマインドを作り上げる集団がいるのが問題なわけです。

ある年齢以上の人は、この集団にほぼ全員当てはまると思っており、個人的にはそういった人たちは退場してもらいたいとさえ考えていますが、現実的ではないし、グチを言っても仕方ないですね。

現在のこの改善の流れを加速させることの方が大事です。

これまで長時間労働で進捗を保っていた人、生計を立てていた人はすぐに見直しましょう。仕事のスキルを向上して効率化を図る、副業をする、節約をするなど、自分が可能な対策をすぐに打つ必要があります。

副業をするのは難しいなら、車の所持を諦める、マイホームを諦めるなどがあります。諦めることが対策なのは悲しいことですが、まずは身の丈に合った生活をした上で、ステップアップできることに取り組むべきです。

残業をしないことが当たり前。するならたまにする。この考えにシフトしましょう!

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